vol.13 YOGA ROOM ヨガルーム/Hong Kong


香港のビジネスの中心セントラル(中環)や、香港一の繁華街であるランカイフォン(蘭桂坊)から徒歩圏内という好立地にあるYOGA ROOMは、香港島で働くOLやビジネスマン、そして駐在外国人にも人気のブティックヨガスタジオだ。

住所を頼りにスタジオがあるらしき細長いビルの前にやってくると、大きな看板などは見当たらないが、その様子からヨガスタジオに行くのであろうと一目でわかる人たちの列が、ビルの外の路地へと続いている。西洋人の姿もちらほら。行列の先にあるのは、小さなエレベーターが一台のみ。この界隈ではこの光景が日常のものとなっているのだろう。

6人乗ればいっぱいになりそうなその小さなエレベーターは、3階、4階、6階、16階とスタジオが入っている階で生徒たちを少しずつ降していく。アシュタンガヨガや陰陽ヨガ、ホットヨガなど目的のクラスが行われる階でインストラクターにチェックインするシステムだ。ヨガマットが10枚くらい敷けそうなワンルームのスタジオは、自分だけのヨガの部屋に戻ってきたような気分にさせられる。外の喧騒を一瞬で忘れさせてくれる静けさがある。

自宅にヨガインストラクターを招きいれたようなプレイベート感。

各階のスタジオは部屋によって趣が異なるものの、どれも間接照明とキャンドルライトが灯された居心地の良い空間だ。生徒ひとりひとりに目が行き届くインストラクターとの距離感が好評で、2008年のオープン以降、会員数が増えるにつれて、空いたフロアーを借り上げていき、現在のような運営スタイルになったのだという。

指導者群にも定評があるヨガルームは、日本でもお馴染みの香港在住ヨガティーチャー、ジャネット・ラウ のホームスタジオでもある。マインドフルネスのワークショップや養成講座、またスタジオ主催の海外リトリートをリードするジャネット・ラウのほかにもフルタイム、パートタイムを含め約20名のインストラクターが所属し、朝7時台から夜8時台まで、週100本以上のクラスが行なわれている。

香港初の YOGA BOU クラスも

2016年から日本発のヨガプロップス YOGA BOU を使ったクラスを教えているシンディー・マ(Cindy Ma)もフルタイムインストラクターのひとりで、YOGA BOU の他に、ハタヨガ、ベイビーヨガなどを指導している。「峯岸道子先生の講座を受けて後、すぐに YOGA BOU クラスをスタートさせました。生徒のなかには日中の仕事で肩こりに悩まされている人もいれば、アスリートで筋肉質の男性もいます。初回の YOGA BOU クラス以降、毎週欠かさず通ってくる生徒もいます」とシンディー先生。

ヨガマットもプロップスも壁に誂えられた棚に収納できるようになっていて、シャワーとトイレは各階1台ずつ。プライベート感溢れる香港のヨガの部屋は、ヨガスタイルやその日の気分によって自分らしい使い方ができそうだ。

<写真下・左>シンディが指導するママとベイビーのためのクラス MUM & BABY YOGA。<写真下・右>ティーンのためのハンモックヨガ(夏期限定イベント)。

Interview & Edit : Yoga works , Courtesy to YOGA ROOM.