インヨガ-ルが語る「陰ヨガ」の魅力

インヨガ-ルが語る「陰ヨガ」の魅力

【連載第五回】スペースを見出す陰ヨガ

綿本ヨーガスタジオで「陰ヒーリング」クラスを担当するGORI宮下先生、ヨガインストラクターでヨガワークスが発行する『YOGAPRESS』ライターである村上華子先生、ヨガスタジオ・ヨガマで「子宝ヨガ」を指導する西川尚美先生、「今日からはじめる陰ヨガ」編集者・長島恭子氏、日本語版DVD『ポール・グリリーに学ぶ陰ヨガ』プロジェクトマネージャーで翻訳アシスタントを務めたヨガワークス伊澤加菜子による陰ヨガ女子座談会が、銀座の某カフェにて行われました。


― DVD『ポール・グリリーに学ぶ陰ヨガ』は、どのように活用されていますか?

西川先生「私は、このDVDが大好きで、かなりのヘビーユーザーです。ホームプラクティスのお気に入りは、股関節をほぐしてくれる”ヒップシリーズ”。そして、苦手意識があるんですが、今の私に必要かなと思っているのが”インファント(赤ちゃん)・シリーズ”です」

伊澤「”インファント・シリーズ”は、このDVDのために作られたスペシャルシークエンスだそうです。他のシリーズに比べると、陽の要素が強くて、終えるとシャキッとしますよね。たとえば、休日の午前中にプラクティスすると、元気に過ごせそうですね」

西川先生「でも、”インファント・シリーズ”をするようになってから、背中が滑らかに動くようになってきたんです。背骨周りにスペースができた感じがします」

伊澤「ゆりかごのポーズや、熊のポーズとか、ポール先生のネーミングセンスにも脱帽ですが、赤ちゃんがうつ伏せになることを覚えて、立ち上がれるようになる過程をなぞらえたという発想もユニークですよね。私たちが立てるようになるって、実は大変なプロセスだったんだと」

GORI先生「そういえば、ティーチャーズトレーニングの時に、ポール先生が赤ちゃんの歩き方、大人の歩き方、老人の歩き方を、演じて見せてくれて、一同大爆笑でした(笑)」

― 『ポール・グリリーに学ぶ陰ヨガ』の見どころは、やはり陰ヨガシリーズということになりますか?

<写真>禅問答のようなポール先生の語りに、励まされたり、笑ったりしながら、レッスンを誘導してもらうのが好きです。(伊澤)

西川先生「陰シリーズはもちろんいいのですが、”ウォーリアー”や”ゴールデン・シード”など陽のシークエンスも、おススメしたいところです。そして、綿本彰先生のナレーションが入ると、ポール先生が、ちょっとハンサムに見えるから、不思議です(笑)」

村上先生「夢の共演ですよね。ポール先生のトークを、綿本彰先生のナレーションで聞けるというのも、見どころ、あれ、聞きどころ?(笑)綿本彰先生の、言い回しや声のトーンが穏やかで、安心して身を委ねられるんです」

長島さん「昨日たまたま1枚目の”陰ヨガのセオリー”を再生しながら、デスクで仕事をしていたんです。そうしたら『座っている時の腰椎への負荷は、立っている時の4倍です』というフレーズが耳に入ってきたので、慌てて姿勢を正しました(笑)どんなエクササイズでもそうですが、実践だけだと継続が難しいので、効果やメカニズムを頭で理解しておくと、モチベーションが違いますよね。効果も体感しやすいと思います」

伊澤「どちらのDVDでも、ポール先生はずーっと話していますよね(笑)静かにポーズに浸りたい方のために、2枚目の陰ヨガシリーズには、音声を大幅に割愛できる”副音声機能”も付いていますが、私自身は、禅問答のようなポール先生のユニークな語りに、励まされたり、笑ったりしながら、レッスンを誘導してもらうのが、臨場感があって好きです」

村上先生「気持ちよく身を委ねながら油断していると、細かい解剖学の話しもでてきたりして、テーマの大小というか、トークのバランスが絶妙なんですよ。それから、陰ヨガの実践では、4人の生徒が出演していますよね。股関節が固い男性も出て来て、どんな骨格や柔軟性の人でも親しみやすい。陰ヨガの寛大さがよく出ていていいと思うんです」


5回に渡ってお届けしてきた陰ヨガ女子座談会は、いかがでしたか。インヨガールの語る陰ヨガは、5人5色にカラフルでした。そして、それぞれが陰ヨガを通して、感情とこころのあいだ、骨と皮膚のあいだ、こころとからだのあいだ、陰と陽のあいだに「スペース」を見出されているのが、印象的でした。インヨガールの皆さんも、インヨガールでない男性の皆さんも、どうぞご一緒に。- 完 –