ヨガライター&ヨガインストラクターとして活躍するむらかみはなこさんが、プレママ時期(妊娠中)に役立つ呼吸法や、ママになってから取り入れたいヨガポーズなど、健やかなマタニティライフのためのヨガ的ヒントとともに、ヨガママンへの道をご紹介するコラム(全6回)のvol.5です。
愛おしいベイビーを胸に抱き感動を噛みしめたら、いよいよ母業のはじまり。でも、大仕事を終えて高揚した気持ちとは裏腹に、ママンのからだは大きなダメージを受けています。妊娠中に活発になっていたホルモンは、産後急激に激減しますし、胸のすぐ下まで膨らんでいた子宮は、産後6~8週間かけて妊娠前の大きさに戻りますが、その過程で出血や痛みを伴うこともあります。この期間は「産褥(さんじょく)期」と呼ばれ、安静にしてゆっくりとからだが回復するのを待つための時間です。しばらくはヨーガもお休みしましょう。とはいえ、お産によってゆるんだ骨盤底筋(※)をそのままにしておくと、冷えや尿漏れ、腰痛などの不快な症状の原因になるので、からだの負担をかけずに骨盤底筋に働きかけられる『胸膝位で骨盤底を締めるポーズ』をお勧めします。骨盤底の筋肉は意識するだけで鍛えることが可能なので、産後の経過が良ければ、入院中ベッドの上でも行うことができます。
※「骨盤底」は子宮や膣、膀胱などを下から支える筋肉群。
帝王切開の場合等は必ず医師に相談してから行ってください。
暗くて温かいママンのお腹から出てきたベイビーに、光や音の溢れる外界は刺激が強すぎ。そしてママンにとっても、視神経を刺激する眩しい光はNGです。「床上げ」までは、お部屋の照明を薄暗くして携帯やパソコン画面もなるべく見ないこと。リラックスして過ごしましょう。この時期の十分な休息は、体力の回復を促し、その後の育児力に繋がります。気になる「床上げ」期間ですが、産後6~8週間が目安。”赤ちゃんのまつげが生え揃うまで”だそうです。(むらかみはなこ)